公開日:2022.10.16 更新日:2022.10.20
いつもご覧いただき誠にありがとうございます。ソラノデザインの角田です。
現在土曜日の夜中25時。
変な時間ですが、眠れず少し手持ち無沙汰になったので記事を書こうと思いました。
それは「私がマーケティングやUIデザインに興味を持ったきっかけ」についてです。
かなり定性的な内容ですが、
今現在マーケティングに興味を持っている方、集客に悩んでいる方にとって、
少しでもモチベーションになる記事になれたらと思っています。
目次
いいものが売れるとは限らない時代
マーケティングを学ぶ前の背景
マーケティングを学ぶ前の私はゴリゴリのエンジニアで、
それこそレンダリングの速度がどうですとか、
WEB系のプロダクトでのPython利用における速度の最適解をチームで計測・改善したりですとか、
AWSのlambdaを利用しS3に上がったMP4をHLS形式に自動変換・配信したりですとか….
プログラマ以外の方は「?」かもしれませんが、
いわゆるエンジニアリング的な部分に強くモチベーションを感じていました。
今では考えられないほど、空いた時間をエンジニア系の学習に使っていましたし、
強い興味を持てていました。
WEB系の様々な分野において、私が「賢くなった実感」「賢く生きている感」を最も感じられたのは、今思い返してもエンジニアリングの技術を伸ばしている時期でしたし、
社会的価値も大きく、モチベーション管理という意味でも社会的な意義という意味でも好きな仕事でした。
その時期、私はサラリーマンだったのですが、
本業の仕事のかたわら、ずっと夢だったアプリケーションを開発していました。
音楽一家で育った私は、
DTM(レコーディング系のソフト)のリポジトリ管理と、
作曲の際のダイアトニックコードや音楽理論に基づくコードの進行パターン(例:アーメン進行や4度進行等)を自動でサジェストし、作曲のアシストや、作曲家の方のアイデア失念防止、また頭で考えすぎず音楽理論を使いこなせるためのアプリケーションを開発していました。
というのも、(発言の詳細は正しくはないかもしれませんが)ビートルズのポールマッカートニーがインタビューで「ジョンレノンと作曲した曲やフレーズで、忘れてしまったアイデアや録音データが大量にある」という発言を昔読み、
「世の中にとって大きな損失だなあ」「芸術家の方のクリエイティビティや発想を、1かけらでも多く残す貢献ができないだろうか」
と、この業界に入った24歳頃ですかね、密かに目標として考えていました。
当時は実績ゼロの新米派遣社員でしたが、ありったけの夢だけは持っていましたね。笑
懐かしいです。
そんな思いもあり、上記のアプリケーションをお金の関係ないところで、
それこそ本業以外の時間を見つけては夢中になって取り組んでいましたし、
今は開発を辞めてしまいましたが、今思い返しても自信のあるアプリケーションでした。
(余談ですが開発時、異常に学習したCakePHP2系とAngular.jsというFWを実務で全く使わなくなり損した気分です
前述のとおり自信のあるアプリケーションでしたが、
しかしそれは、あくまで「機能的のコア部分の自信」です。
良いものが売れる時代ではない。どう人を集めるかが成功とスケールの鍵。
市場に出していないので、本当に私が制作したアプリケーションが良いものだったかどうかは分かりませんが、
当時ある程度主要機能が揃い、
またSNSを機能を設けクリエイター同士が交流できるようにし(クリエイター専用のSNSのような)、
ベータ版リリースを行いました。
最後に勤めていた会社を退職してすぐの頃なので、2019年頃だったと思います。
当時周囲の音楽界隈で全盛期だったsoundcloudというサービスで、仲良くなれた国内外のコミュニティの知り合いに、当時は使ってもらったりしていました。
マーケティングについて完全に無知で、ただの26歳若造エンジニアだった私は、
「良いものを作れば世の中は受け入れてくれてる」と思っていました。
今考えたらなんて若い考えだったんだろうと思います。
市場調査も行なっていなかったのでTAMすら把握できてないプロダクト開発だったんです。
※TAM・・・・Total Addressable Market、簡単いうと獲得できる可能性のある最大の市場規模の略称です
結果はさんざんで、
- とにかくユーザーが訪問しない、認知されない
- 機能を気に入ってもらえても使い勝手やボタンの位置・カラーなどで離脱が発生
- マネタイズポイントの設計が何の理論にも経験にも基づいておらず、熟慮していなかったのでスケールしづらい
といった状態でした。
まあ、それはそうですよね。笑
マーケティングに関して全く対策などを行なっておらず知識もなく、
「良いものを作れば売れる、使ってもらえる」なんて甘い事を思っていたのですから。
身を持って知った、商材を売る大変さ
本当に今考えると当時の自分が浅はかすぎて恥ずかしいくらいなのですが、
よくよく考えると、今は21世紀です。(当たり前ですよね。笑)
70年代には「良いものが売れる」夢もあったかもしれませんが、
今の時代アーティストや歌手界隈を見ても、
「実力があるのに売れていないアーティスト」は沢山います。
反面、失礼を承知で言及すると、
「事務所や広告代理店のマーケティング戦略・広告費用により、実力はないけど売れているアーティスト」もいます。
昔から、芸能界は社会の縮図だと考えているので、
「あ、今は良いものが売れるというよりは、広告費やマーケティング戦略でものが売れる時代なんだ」と感じました。
もちろんマーケティングは魔法ではないので、最低限の商材力は必要ですが。
すごくドライな考え方かもしれませんが、現実を受け入れようと思いました。
クライアント様や自社の社員、もちろん自分もですが、
どれだけ努力してどれだけ良いものを作り上げても、
この「マーケティング」という知識をハックしないと、世の中には浸透しない。売れない。受け入れられない。
売れないと、お金にならない。
お金=時間です。
お金にならなければ、さらにそのクリエイティブを進化させる時間を割きづらい。
そんなふうに思いました。
エンジニアリングの技術的な部分ばかり勉強していた私が、
その勉強を一旦辞め、
マーケティングとUIの学習にどっぷり浸かるきっかけになった出来事でした。
誰かが努力して作った素晴らしいものを売れる世の中を目指して
私は自分が才能ある人間だとは思っておらず、
大好きな音楽の分野でも、それこそ仕事でも、
「あ、自分は天才型ではないな」「類稀なるアイディアと創造性で完璧に何かを構築できる人間とは程遠いな」
と日々実感しています。
そのことにネガティヴな感情はなく、
むしろリスナーとしてや見る側としてのほうが作品やサービスを楽しめるタイプなので、
(簡単にいうとCDを大量に集めるようなタイプです笑)
モチベーションとしては「マーケティングが不得手なために世の中に浸透していない才能や商材をもっと世の中に出す手助けができるビジネスマンでありたい」という、
新しいモチベーションが生まれました。
ここは勉強量と、人一倍努力できる泥臭さでカバーできる領域です。
今では「社員が作った素晴らしいWEBサイト」「チームで頑張って作ったアプリケーションやプロダクト」「クライアント様やクライアント様の社員が、汗水垂らして稼いでくれたお金を頂いて作るWEBサイト内に掲載する商材」を、
徹底的に売り切りたい。「マーケティング」という「付加価値」をつけたい。
そんな思いから、デザインだけのWEB制作会社ではなく、
「デザインだけではなく、SEOもマーケティング領域もカバーした」WEB制作会社を起業しました。
まあ深夜テンションでかっこいい事書いてみましたが、
そんな綺麗事や熱い想いだけで経営は回りません。笑
もうこの数年、痛いほど痛感しました。笑
「歯車の中で働いていた」当時はある種気楽でしたが、創業数年は「歯車を作る作業」。
歯車を作る作業はお金的な意味で夢はありますが、作業面やメンタル面は、私も社員も大変です。
ただそんな中で社員の残業は0にしたり、
労働分配率を高めたり、
それこそ何十億といった大きな資本を持った大企業様のようにはいきませんが、
マーケティングでバリューを出しながら、「クライアント様のために全力を出せるマインドセットを持ったWEB制作会社」を作ることはもちろん、
社内的には、少しずつホワイトな、働きやすい環境を、
夢だった「人一倍頑張っている人が報われる会社」を、構築できてきた気がします。
(まだまだこれからですが)
最後ちょっと熱い事を書いちゃいましたが、
だんだん話が脱線していきそうなので、ここで区切ろうと思います。笑
初心を思い出すためにも、なんとなくこんな話を、マーケティングに関して思っている事やモチベーションを、コラムに書いてみました。
「マーケティングに興味を持てない」「なぜWEBサイトにマーケティングが必要なのかよくわからない」
「ソラノデザインがなぜそんなに徹底してマーケティングにこだわるのか謎」、
「ソラノデザインはマーケティングの話ばかりでうるさい」と感じる方に、
こういう事でしたとご説明できる記事になれたらと思っています。笑
今回の記事はここまでですが、
今後ともソラノデザインを、どうぞ宜しくお願い申し上げます。