公開日:2023.03.17 更新日:2023.03.17
いつもご覧いただきありがとうございます。ソラノデザインの角田です。
今回は珍しく、WEB制作と深く関係のないコラムです。
もしかすると初めてこういうコラムを書くのかなと思います。
いつもの様に見出し構造を気にしたりせず、今思っている事を書き残したいと思いました。
かなりマインドセットの深いところの話なので、
うまく言語化できず、何を言っているか理解できないという人もいるかもしれません。
そんなちょっと変わったコラムです。
24歳でWEB業界に入り、派遣を1年、サラリーマンを1年し、
その間今では考えられないほど毎日勉強し、26歳の頃にフリーランスとして独立、
27歳で起業、その後2年半 = 3期目と、慌ただしく人生を生きてきました。
私の行動原理には悔しさがあったと思います。
人に詳しくは言えないエピソードですが、当時かなり悔しい思いをした私に、
「角田くんが軽蔑してるそのお金や権力がないと、守りたいものも守れない、通したい義理も通せない事もあるんだよ」そんな助言をくれた、
今でも仲良くさせていただいてる先輩の言葉をきっかけに起業し、
これまで文字通りノンストップで走ってきました。
文字通り仕事しかしてこなかったこの4年間、多くの旧友とは疎遠になりましたが、
反面仲の良いビジネス仲間・先輩に恵まれ、事業も右肩上がりに成長し、
コミュニティが昔と180度変わっても、充実感や達成感を感じてこの4年間生きてきました。
そこまで頑張れた根底には「根拠のない自信」や「自分の判断を信じる気持ち」があり、
苦しい事はあれど、「意思決定に悩む事」はこれまで一度もありませんでした。
今この4年で初めて、「意思決定にブレがある状態」といった事を経験しています。
日常の細かな意思決定において、
個人の角田としての私と、経営者としての私の意見が、
ハレーションを起こし発言や意思決定がブレている事に、今年の1月頃気がつきました。
「経営者としての私」の意見を信じてこれまで生きてきたんですが、
関わる人数が増えるにつれ、義理や大切にしたい人たちが増えるにつれ、
また、自分が大切にしたいものが多岐にわたるにつれ、
4年ぶりに「個人としての私の意見」が強くなり、
意思決定の基準をドライに・ビジネスライクにできない、
きっかけはそんなところから始まりました。
上記に記載した現象自体はネガティブに捉えてはおらず、
むしろ私が今、必ず通過しなければならない、
人生の一つ上のフェーズに行くために必ず必要な経験、
これを通過してクリアしないと、
人を大切にする事と経営する事のバランスはとれないと思っています。
しかし一筋縄ではいかず、
普段の細かな自分の意思決定に納得がいかない事があったり、
自分が混乱してると認めたくなく、ごまかそうとするあまり、
性格が最悪に、つまりなりたくない他責思考の自分が段々出来上がっていったりと、
今年の1月後半からのここ数ヶ月は自分のことが本当に大嫌いでした。
つまり経営を疎かにする人間か、人を大切にしない人間か、
どちらかになってしまうのではないか、
バランスをとって正しく生きられないのではないか、
どちらも失うのではないかという不安が徐々に強くなり、
どちらかに振り切る事で楽をしようと、逃げようとする情けない自分がいました。
この辺はなかなか経営者の方々にしか理解してもらえない悩みかもしれません。
心のどこかで問題を自覚しつつ、今日この日まで、
「自分は問題ない、うまくやっている」と世の中と自分に対して演じる事で、
自分とのバランスを整えてきましたが、なんとか体裁を保てた程度でした。
「どう意思決定したらいいかわからない状態」にもかかわらず、
「問題なく意思決定できてる自分」を演じる事で、
段々と「なりたくない自分」になっている、
その事を自覚し、
ちゃんと根底にある問題に向き合っていこうと、今日強く思いました。
向き合うきっかけを与えてくれたのは、
自分自身より先に、自分に向き合ってくれた周りの人たちや、先輩方の優しさも大きかったです。
問題に向き合うには、「弱い自分が見られてしまう事」で起こるエラー、
誰かに心配をかけてはいけない「立場」である事など、障壁が多いなと感じていました。
今回、そんな障壁や安いプライドを周りの人たちが払拭してくれた気がします。
「何かを失っても変わるべきで、今成長するべきで、ごまかして生きた方が、結局全て失うよ」と教えてくれた方がいました。
つまり、リスクをとってでもそのフェーズを越えなきゃいけないのに、
周りからのネガティブなリアクションや現象が怖く踏み出せなかったんですが、
やっと踏み出さなきゃいけない、踏み出す以外に選択肢が残っていないと腹落ちした感じです。
全員ではないですが私の周りのほとんどの人たちが自分がそのフェーズを通過する事を許容してくれました。
今後誰かの意見が変わったとしても、この場を借りて、現状の皆さん、皆さんの優しさに感謝を伝えたいです。
これまで一貫して重要なフェーズや経営に関することは冷徹に、
ドライに、効率や新陳代謝を優先して意思決定していたんですが、
経営者としてはそれが正しくても、個人の気持ちとしてはそれが正しいと思えない。
そういうドライな経営者になりたくない個人目標はずっとありましたが、
あくまで個人のKPI、経営者としてのKPIは違うと認識してこれまではバランスを取れてきました。
ただ目指す組織を作るためには、私個人が目指す人間になるためには、
一度今の考え方をバラバラに壊して、作り直さないといけません。
慣れ親しんだやり方や生き方を根底から変える作業はそこそこしんどい作業で、
先輩に弱音を吐いたりしたところ、
「それは成長のチャンスだから、チャンスは絶対に逃さず捕まえろ」とアドバイスをもらいその通りだと思いました。
迷惑をかけてる人たちには心から申し訳ないと思いつつ、
時間をもらって、問題を掘り下げて考えてみたり、
同じ道を通過してきた色々な先輩経営者さんに話を伺ってみたりと、
今、絶賛、なんとか這いあがろうと、もがいているところです。
人数を増やしマネジメントの抽象度を上げたら風化させられる問題もあるかと思いますが、
逆に今乗り越えないと解決・成長するチャンスを失う問題です。
根底にある難しい部分としては、
「社長」は「サラリーマン」のように「稼ぐために割り切って仕事する」スタイルだと、
数字で動くと、色々計算してたら人を大切にしない方が稼げてしまうという市場原理です。
サラリーマンに比べて、もうちょっと個人の感情と熱量を仕事に入れないと、
自分だけが得する会社になってしまうので難しいのですが、
とはいえプライベートのような状態で人に接したり仕事するのも違います。
バランスの保ち方が難しいです。
このフェーズを乗り越えるか、ここ数ヶ月のように逃げて何かや誰かのせいにし続けるかで、
自分の経営者としての人生が変わると思い、
こうしてコラムとして残しておこうと思いました。
1年後このコラムを読み直した際に、後悔しない自分が理想です。
解決の糸口をくれる方に会うために東京に行ったり金沢を回ったりとバタバタする予定ですが、
このフェーズを乗り越えて、
「経営者として自分が幸せにできる人の人数」を増やしていきたいです。