公開日:2025.05.25 更新日:2025.05.25
いつもご覧いただき誠にありがとうございます。
ソラノデザインの角田です。
本日はちょっとニッチなテーマ、
「経営者である自分とBtoCコンテンツマーケの相性について」というテーマでコラムを書いてみようと思います。
これは自戒を込めてなので、私にとっては大切なコラムです。
結論、経営をしているとどうしてもお金のプレッシャーや経営視点に気を取られて、
純度100%のコンテンツを作れない、という悩みがあります。
つまり、経営という仕事と、
BtoCコンテンツ作成タスクの相性が悪い。
自分が不器用なだけかもですけどね。
「最近エンゲージメント微妙だなー」ですとか、
「ROI見なきゃなー」ですとか、
「1時間にxx円稼がなきゃいけない立ち場だから、これ以上時間はかけられないなー」とか。
大切な指標や計算ですし、考えないとキャッシュアウトも有り得るのでとても大事なんですが、
その指標が頭をよぎるせいで、
コンテンツが純度100%のものになっていないのではないかと考え始めました。
目次
価値観や世界観を100%反映する、純度100%のコンテンツ作りに向けて。
ブランドの価値観や世界観をしっかり発信する上で、
「CPC」やら「ROI」「EMV」などの数値が頭をよぎる私が「コンテンツ作り」に介入すると、
どうしても「価値観や世界観を100%反映したコンテンツ」にならないのではないか。
そんな課題があるんです。
例えば、SNS投稿前に「この施策でいくらの売上が見込めるか」を過度に計算し、
当初のクリエイティブなアイデアを削ってしまったり、
時間をかける事を躊躇うことがあります。
コンテンツのフィードバックに徹し、アイディアやコンテンツのゼロイチのところは、
100%ブランドの価値観や世界観だけを考えて、制作できる立場の人間に任せたい。
最近はそんな風に考えています。
これは流石に業務委託でというわけにもいかないタスクで、
内部にクリエイター気質の人間を在籍させないといけません。
さらに、価値観・世界観の繊細なコンテンツに、
生成AIを使って、というわけにもいきません。
また、これからの生成AI時代。
人間に残された仕事の一つは、
こうした価値観や世界観など、感性が必要なコンテンツを発信し続ける。
そういった仕事なのかなとも考えています。
ソラノデザインでは「コンテンツの生産力・発信力」は大きな成功要因だった
また、自分の経営者としての成功要因を振り返ってみて、
「コンテンツの生産力・発信力」は大きな成功要因だったなと振り返っています。
このコラムもそうですし、弊社toC事業のインスタもそうです。
コンテンツ作りの時間 = 人件費に、ジャブジャブ投資をした5年だったと思います。
だからこそ改めて、その「強み」を伸ばそうかと。
アプリ開発〜デザイン〜コーディング〜マーケティングと、
網羅的に学習できた勉強力は私の自慢です。
いや、自慢でした。
しかし冷静に振り返り、私の”事業の成功要因”という意味では、勉強力じゃないなと振り返ってます。
頭の回転、などは、ただ単に自分が自慢したいだけの、承認欲求が満たされるポイント、ただそれだけ。
実際にはコンテンツ作りを愚直に続けられる「継続力」と「生産力」「発信力」が強みだった気がします。
このコラムもそうです。
しかし「文章」という領域で戦うには、AIが出てきた今、かなり分が悪い。
そのため今年の後半は、BtoC、BtoB共に動画コンテンツの量産にトライしたいです。
toBで顔出しは黒歴史の量産になるので、とても嫌なんですが、
正攻法で倫理観も大切に、自分やスタッフの給与を今の水準で稼ぎ続けるなら、
なにふり構わず時代についていくぞ、くらいの覚悟がないとダメだなと思いました。
流石に日本中をターゲットにtoBのコンテンツを、
と言うのはもう遅いですし、参入障壁も高すぎます。
しかし、地域密着toB事業のSEOに変わる集客経路としては、
動画マーケはまだ機能するなと感じました。
動画マーケティングの費用対効果
目先の費用対効果は、正直”悪い”です。
動画を撮り続け、ブラッシュアップし続けたとしても、
利益が増えるかどうかはわかりません。
ただ生成AIに色んなホワイトカラーの仕事が取って代わられる中、
世の中で、最後、価値として残るデジタルコンテンツは、
自分・自分たちの人間性であったり、信頼であったり、
それこそ見た目や話し方の雰囲気であったり、
コンテンツの価値観や世界観であったり。
そういったものに紐づいたコンテンツ。
そんな定性的なコンテンツかなと思うんですね。
そのためにも、
どうしても定量で考えてしまったりお金のプレッシャーが常に頭をよぎる、
経営者という立場の私では、
少なくともtoCの価値観・世界観訴求コンテンツは、作りづらいと思い。
今年の後半、上手くチームで、
より良質なコンテンツの生産に取り組めたらなと思っています。
1月に求人を出して、採用に半年以上かけました。
もちろんスタッフさんには、期待しすぎず、プレッシャーをかけず。
事業の設計の部分を、私がキチンとやる。といった話です。
組織における動画マーケ・コンテンツ作りのモチベーション維持について
動画マーケを始めるにあたって、
モチベーションが課題でしょうね。
コンテンツマーケっていうものは、
事業って伸びてる時は楽しくて全スタッフが積極的に取り組めるんですが、
事業が伸びてない中で頑張れるかどうかは本当にチームや人によります。
なので今回の採用は結構丁寧に行いました。
「スタッフが自分のために頑張る事」が「ソラノデザインの成長につながる」人材である事。
ピンチの時でも、プライドや怠惰に逃げない、仕事に対して一定の軸がある事。
もちろん採用はチーム作りの入り口で、
経営側がスタッフに期待しすぎない、うまくワークしない場合に備えて人数をミニマムで採用するなど、
他にも大切な事は盛りだくさんです。
かなり慎重にその辺は設計し、動く数年になりそうです。
最後に
AIにより時代が変わり、
SEOバブルもSNSバブルも、そろそろ終わりが近づいています。
弊社もLLMOに手を出し始めていますが、
これは小手先の技で何年も持たないでしょう。
AIの進化や思考の方が、確実に早い。
そんな時代の変化で、これまで得てきたスキルが使えなくなっていく事を残念に思う反面、
習得にかかった学習コストのわりには、長く稼げたな、とも思っています。
昔と違って、変化の激しいこの時代。
もしかすると、AIの進化のタイミングによっては一度、
サラリーマンに戻る時期を通過するタイミングがあるかも、
と思ったりしています。
しかし、それは私のみに限りません。
たとえ起業家であれサラリーマンであれ、不安定な時代です。
おそらく、”20年確実に持続する事業”なんて、無いのではないか。
そんな風に思っています。
「AIは業界を変えるリスクがあるけども、私たちなら、私たちが全力出せば、なんとかなるでしょ。」と、
ポジティブさと現実の認知を併せ持った発信を、社内外にできるようになったのも成長です。
最後に定性的な話をしますと、
小学生の時に感じていた、持続的な安心感。
それはもう大人になって、得ることはないのだろうと感じることがあります。
それも、経営者であれサラリーマンであれ変わりません。
現実を見てる人、現実が見てない人、の違いはあるかと思いますが、
皆等しく、大人はリスクを背負い、不安定の上に生き続けています。
これから仕事を引退するまで、毎年、
永遠に、「時代の変化にどう合わせられるか」の勝負をしていく。
それが大人ってものであり、
むしろ次はそんな「持続的な安心感」を、自分ではなく、自分の子供世代に与えていく。
20代が終わり、そんな年齢になってきたんだろうと感じています。
時代の変化についていくために、まだまだ頑張らねばですね。
それと最近友人と話してたのが、
「仕事落ち着いたら〇〇しよう。」
「仕事落ち着いたら××しよう。」
と起業してからこの5年、友人も自分も言っていたのですが。
私でいうと、旅行やら音楽やら。
今のレイヤーにいるのなら、
今の給与をもらうなら、
「仕事は永遠に落ち着かない。両立しよう。」という結論になりました←
公私共に、まだまだ頑張らねば、
ということで。
とりあえずコンテンツ作りの見直しや、座組の見直しに、着手していこうと思います。
BtoBのコンテンツ(このコラム)はこんなにスムーズに作れるんですけどね。
toCは無理です。人の手を借ります。
以上、「経営者である自分とBtoCコンテンツマーケの相性について」でした。
ありがとうございました。